Syrup16g

彼らの新譜「Hurt」が発売されて1週間が過ぎた。

僕はずっと彼らを待っていたような気もするし、彼らを結構忘れてしまっていたような気もする。

学生時代はあんなにもシロップ中毒だったのに。

 

大学生2,3年生から非正規雇用時代まで365日のほとんど毎日シロップを聴いてた日々であったと思う。

1stアルバムのクーデターが特に好きで1,000回は聴いたはず。

彼らの曲を聴きながら地面を見つめて歩いていると前からやって来る人達は道を避けてくれた。ただダークに浸っていたかっただけだ。僕の視界はグレーだったし他人の視界も僕と一緒でグレーなんだと思ってた。

 

僕はあの頃本当にお先真っ暗だった。友達みんなが就職活動している中で僕はリクナビにすら登録しなかった。働いたら負けだとは思わなかったが、何をやれば良い人生になるのかわからなかったしやる気もおきなかった。お金を稼ぐ為に生きることが幸せなのかわからなった。働いて結婚することの何が幸せなのかわからなかった。休みの日にどこに行って誰に会えばいいのかわからなかった。

 

シロップはそんな僕の心を歌ってくれてるような気がしていた。

シロップはそんな僕の心を解ってくれてるような気がしていた。

 

最近の僕の音楽の趣味は学生時代の頃とは大分変わっている。

悲しみの狂気フルスロットルなロックは血を滾らせなくなったし、中途半端なセンチメンタルは痛くも痒くもない。

だから「Hurt」をそんなに期待していなかった。

最初に聴いた時はそれほど悪くはないかなと思った程度だった。


だけど、何故か、毎日2,3回も聴いてしまう。

良いところを探してしまう。

でもなかなかしっくりこない。でも聴いてしまう。

そしてシロップメイトと一緒にうちで聴いた。

そしたらいろいろわかった。

このアルバムはSyrup16gの空白と五十嵐隆の孤独の7年が詰まっている。過去の作品に引けを取らない。

彼らは今演奏すべきことをしている。

サウンド面でキタダさんのベースがしっかり基盤にもアクセントにもなっていて、五十嵐さんの歌は以前よりも上手だ。

中畑タイコさんは変わっていない。

 

「イカれたHOLIDAYS」「Stop brain」はメロディの良さとベースの浮遊感が際立ってる。

「生きているよりましさ」は五十嵐さんがシーンから遠ざかっていた6年を痛々しくリアルに歌っている。

「理想的なスピードで」は敢えてのバンドアンサンブルアレンジにしているように感じる。それはバンドで演奏するということを大切に思っての選択ではないだろうか。

「宇宙遊泳」は「翌日」と「scene through」を越えている。

「旅立ちの歌」は今までに全くなかった曲だ。


22日の彼らのライブには当選していて観に行くことができる。

シロップメイトと2008/03/01に行った解散ライブ以来だ。

 

僕は彼らの激しい演奏と五十嵐さんの声を聴いていて不思議と未だに気持ちが落ち着く。シロップ中毒症状は未だに残っているのか。

僕はいつまで変わらずにいられるかな。